第62話 おぼこのあきちゃん 夢は、叶うものです。
11月に入り、薬寿庵からの眺めも晩秋の季節の彩りを見せております。
草木も黄色や赤色の葉を落とし、衣替えですね。もうすぐ冬が来ます。春までお休みです。川の流れも素敵な音を奏でています。
あ~、なんてすてきなところなんでしょ。
ここに、もうすぐおしかばあさんと福ちゃんが来ます。
大沢温泉と湯治部と同じ囲炉裏も届きましたし、二人がびっくりするかな。それに、お庭もほぼ出来上がっております。
修業時代、まず一番にいろりの炭をおこします。温かくなったころ皆さんが起きて、暖をとりにきます。まだ暗い朝4時頃です。
それから、トイレのお掃除に、みなさんの朝食の用意に次は、お部屋のお掃除です。
やっとその後、ほとんど立って、売店の横で朝食なんです。
何度逃げようかと思いましたが、今は、感謝しかありません。
おしかばあさん、ありがとうございます。福ちゃんには、頑張れ、頑張れですかね。
そろそろ、囲炉裏の火もいいようです。
囲炉裏を囲んで、3人で私の料理を食べていただきます。好きなものは、聞いておりますので、楽しい晩になりそうです。
あ~、来たようですね。うめ爺が二人を連れてきてくれました。
おしかばあさんが、一言、「ここは、お寺さんの宿坊のようだね。庭には何もないし、ちっちゃな木造の田舎だが、私の子供のころに帰ったようだね。おぼこのあきちゃん、すてきだね。あんたらしいよ。」
福ちゃんが、一生懸命、おじぎを何回もしております。涙を流しております。福ちゃんが関谷村に帰って来たようだと言っております。
今日は、実家に帰ったつもりで、ゆっくり、ゆっくり、休んでほしいものです。明日は、3人で富岡周辺を散歩したいと思います。
この日が来ることを、楽しみに頑張ってきましたが、社長やうめ爺、うめ子、それに大工のまことさん、なかじまさん、なみきさんに感謝です。みなさまありがとうございました。
今晩は、福ちゃんと一緒に寝ようかしら。
2025/11/29